極私的COVID-19用語の基礎知識

注意
感染症や統計など、Covid-19ウイルスにまつわる専門用語の意味や定義がわからなかったので、ネットを漁ってまとめた。

*あくまで寄せ集め情報を整理しただけの個人的なメモ。内容の正しさについては保証しかねる。

*保身のため、もしくは気まぐれで追加、編集、削除する。履歴は残さない。

*常識、定説は更新される。最新の知見に触れる努力を(自分に言っている)。


自粛
自粛とは、自らすすんで行動や態度を慎むこと。過ちを犯さないよう慎重に物事を進めることである。たとえば、軽はずみな言動をしないようにする、度を越さないよう節制するときなどに使われる。

 

要請
必要だとして、強く願い求めること。

 

PCR検査

検査したいウイルスの遺伝子を専用の薬液を用いて増幅させ検出させる検査方法。鼻や咽頭を拭って細胞を採取し、検査を行う。感染してから発症する数日前より検出可能とされる。主に体内にウイルスが検査時点で存在するかを調べるときに用いる検査。遺伝子を数百万〜数億倍に増幅するため、量が少なくても陽性になりうるが、検体採取をした場所にウイルスが存在しなかった場合などは、感染していても陰性となってしまう可能性がある。遺伝子の断片の存在は、体内にウイルスがいまいる、あるいは少し前にいた痕跡があることを示すものでしかなく、ウイルスの状態(活性の有無)まではわからない。

 

 

抗原検査

検査したいウイルスの抗体を用いてウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する検査方法。鼻腔ぬぐい液、鼻腔吸引液、あるいは咽頭ぬぐい液を検体として用いる。PCR検査に比べ検出率は劣るが、15分から30分程度で結果が出る、特別な検査機器を必要としないことから速やかに判断が必要な場合等に用いられることが多い。陽性となっても活きたウイルスの存在を保証するものではない。PCR と同様に増殖能を失ったウイルスでも陽性となる可能性がある。

 

抗体検査

過去にそのウイルスに感染していたかを調べる検査。ウイルスに感染すると形成されるタンパク質(抗体)が血液中に存在するかを調べるもの。体内に抗体ができるまでには時間がかかり、現在そのウイルスに感染していないことの検査に用いることは難しいとされる。ウイルスに感染した場合だけでなく、ワクチンを打ったことによって抗体ができた場合にも陽性となる。抗体検査は、自治体の公表する新型コロナウイルスの検査実施数にカウントされない。抗体検査にはIgMとIgGがある。

 

IgMとIgGの違い

抗体は免疫グロブリンというタンパク質のことであり、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類がある。検査の対象となるIgMとIgGの違いは以下の通り。

 

IgM

細菌に感染した時に最初に作られる抗体。発症してから1週目の中頃から後半に生成が開始され、検査で検出可能になるのは発症後2週目頃からとされる。ウイルスに感染して間もないと陰性になってしまうことがあるため、現在感染していないという陰性の証明に利用することは難しい。その後、2週間から4週間ほどをかけて消失していき検査実施をしても検出されなくなる。

 

IgG

IgMが生成された後に生成され始める抗体。一般的に抗体検査というとこのIgGを調べることが多い。比較的長期間持続されるとされており、その期間は数ヶ月〜数年とウイルスによって異なる(Covid-19ウイルスの持続期間に関しては現在調査中)。IgGが消失すると再感染する恐れがある。このIgGの検査にはSタンパク質を標的としたものと、Nタンパク質を標的としたものがあり、Covid-19ウイルスに感染した場合は、Sタンパク質とNタンパク質両方、mRNAワクチンで抗体を獲得した場合は、Sタンパク質のみが陽性になる。

 

感度とは?

正しく陽性と出ているかを示す割合。感度が高ければ、本来であれば抗体を持っているにもかかわらず、陰性と判定してしまう可能性(偽陰性)が低いといえる。

 

特異度とは?

正しく陰性と出ているかを示す割合。 特異度が高ければ、抗体を持っておらず、本来陰性であるにもかかわらず、誤って陽性と判定する可能性(偽陽性)が低いといえる。

 

感染とは?

ウイルスが体内に侵入、増殖してはじめて「感染」が成立する。感染するとウイルスの断片は鼻咽頭に1〜2週間、便には1〜2カ月残ることもある。

 

感染の危険性

ウイルスの活性が失われ、遺伝子の断片しかない場合は他人にうつすことはない。ウイルスの数が少なければ人にうつすことは出来ない(数百〜数万以上の量が必要)。仮に気道にウイルスがいても気道細胞の排除する力が強ければ感染には至らない。ウイルスの増殖を自然免疫の働が阻止すると感染しても症状がでない場合もある。感染してもウインドウピリオド期(潜伏期)は症状が出ない(最大14日間)

 

感染の種類

感染したが、症状が出ない場合を「不顕性感染」、感染して症状が出る場合を「顕性感染」という。不顕性感染は、通常症状が出る前に自然免疫系の働きで治っている可能性が高い。

 

感染と発症の違い

「発症」とは症状を認める状態を指す。発症した人=感染した患者。

 

検査の陽性者と感染者の違い

多くの人が「検査陽性数」=「感染者」と認識しているが事実とは異なる。ましてや「感染者」=「発症数」=「患者数」ではない。

例)患者は風邪で伏せているときだけウイルスに暴露しているわけではない。風邪症状を起こさせるウイルスは身の回りにいる。免疫系が正常に働き、かつ気道上のウイルス数が少なければ発症しない。

 

倍化時間

倍加時間(doubling time)とは、何らかの数または量が2倍になるのに要する時間のこと。倍増時間とも言う。人口増加・インフレーション・天然資源の採出量・物の消費量・複利計算・悪性腫瘍の大きさなど、時間の経過とともに大きくなる物に適用される。相対的(絶対的ではない)な増加率が一定の場合、量は指数関数的に増加し、倍加時間は一定になる。この場合、増加率から直接に倍加時間を計算することができる。

 

基本再生産数(R0)

基本再生産数(英語: basic reproduction number、R0と表記され、R noughtあるいはR zeroと読まれる)とは、疫学において、感染症に感染した1人の感染者が、誰も免疫を持たない集団に加わったとき、直接感染させる人数の期待値。1人の患者が平均して何人に感染を広げる可能性があるかを示す。R0 が1より大きければ拡大再生産されるが、1より小さければ縮小再生産される。

 

基本再生産数(R0)と実効再生産数(Rt)の違い

基本再生産数は「感染者が、まだその感染症の免疫を1人も持っていない集団人口に入ったときに生み出す新規感染者数の平均値」。いいわば病原体が持つ「素」の感染力といえる。実効再生産数は、ロックダウンや手洗い励行、ソーシャルディスタンスなど、感染を減らす努力、さらに免疫を獲得した人が増えることなどを加味した再生産数をさす。「実際に現実の社会で起きている再生産数」といえる。

 

K値

過去一週間の累積感染者の増加率(を今日の感染者数を基準として評価したもの)

・X=累計感染者数

・Y=1週間前の累計感染者数

・K=(X-Y)/X=1-Y/X

*安田 洋祐「K値が導くコロナ収束への道

 

重症化リスク要因

 

交差反応性とは?

標的となる抗原にオーダーメイドで作られたはずの抗体が本来の抗原以外にも反応するもの。変異によって遺伝子に変異が起こっても、一定程度の変化なら、過去の抗体でもある程度効くことがある。

 

免疫力を高める?

免疫系は特定の食品を経口摂取するだけで向上するほど単純な機構ではない。感染症から身を守るには、むしろ粘膜によるバリア機能を高めるほうが意味がある。乾燥とビタミン、ミネラル不足に注意すべき。免疫系-Wikipedia

 

 粘膜の働きを助けるには?

  • ぬかりなく加湿
  • ビタミンB2(レバー、納豆など)の摂取
  • ビタミンC(緑黄色野菜、果実など)の摂取
  • 亜鉛(ウナギ、牡蠣など)の摂取*
    *免疫細胞の新陳代謝、免疫細胞同士のシグナル反応に貢献する



情報源

ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)

チェック済み情報まとめ(国内編) | FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ

 

MSDマニュアル

MSDマニュアルCOVID-19情報ポータルページ - MSDマニュアル家庭版

 

日本感染症学会

新型コロナウイルス感染症

 

厚生労働省

新型コロナウイルス感染症について|厚生労働省

 

厚生労働省

新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)

 

厚生労働省

(2021年8月版) 新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識

 

国⽴感染症研究所
COVID-19の抗原・抗体 検査について 
感染病理部 鈴⽊忠樹

 

中外製薬

免疫|からだとくすりのはなし|中外製薬